不妊治療に纏わる誤解

不妊治療を巡っては、様々な誤解が見受けられます。

不妊に悩んでいる当人や関係者だけでなく、社会全体で誤解を無くすようにきちんと学ぶ必要があります。

誤解の極端な例としては、「不妊治療で卵巣が若返る」といった酷いものが挙げられます。

先進医療であろうと、加齢を止めたり戻したりすることは不可能です。卵巣は必ず老化しますから、閉経していなくても、30歳を越えると確実に妊娠可能性が低下します。また高齢になると、妊娠しても流産する恐れがあります。まずはその現実をきちんと認識することが大切です。

出産を計画している方は不妊検査を受けることもあるでしょうが、この不妊検査についても実しやかな噂が聞かれます。

例えば、不妊検査で問題が発見されなければ間違いなく妊娠に至ると考えている人もいますが、それも誤解です。

医学的に健康だと診断される人でも、自然妊娠する可能性は3割に過ぎません。また、ピルの服用に関する誤解も見られます。よく目にするのが、ピルを服用すると、癌に罹ったり不妊症になったりするというものです。しかしこの認識は全くの誤りです。確かにピルが完全に安全なものだとは言えません。

元々ピルが日本に導入された頃、ピルの安全性は疑問視されていました。しかし導入に伴う安全検査も厳格化され、今では出回っているピルに発癌性があると考える人は少ないようです。最終的には自己責任ではありますが、必要以上に怖がる必要は無いように思います。

では不妊症との関係性についてはどうでしょうか。欧米ではピルは非常に身近な薬として認識されており、服用率も高い水準で推移しています。

従って、不妊症についても怖がる必要はありません。それどころか、不妊症の改善のためにピルを服用することさえあります。

ピルを呑むと生理不順の改善が期待できるのです。ピルは基本的には安全な薬だと認識して頂いて構いません。但し医師の診断と処方は必要です。

それでも簡単な問診と血圧検査くらいですから、躊躇わずに病院の門を叩いてみましょう。

ピルを求める方の年齢層も幅広いのが実情ですから、恥ずかしがることはありません。